唐突ではありますが、私は四街道ネイチャーが大好きです。


四街道ネイチャーは90年代に活動していた日本のヒップホップグループで、スチャダラ、ECD、キミドリ等の音源にも客演し、さんピンCAMPと大LB祭りの両方に出演できるようなユニークな存在でした。


四街道ネイチャー - 惨事

※ホントは「惨事」よりも「あの集合地」のが好きです。


98年に四街道ネイチャーは活動を停止し、KZAとDJ KENTはFORCE OF NATUREとして現在も活動していて、曽我部恵一DJ SHADOWD.C.P.R.G等のリミックスを手掛けています。


FORCE OF NATURE
http://forceofnature.jp/



前置きはこの辺にして、本題に入ります。
マイクアキラ(四街道ネイチャー)のソロアルバム「ザ・ラップ・アイドル」が遂に発売されました。

THE RAP IDOL

THE RAP IDOL


ジャケがDIY過ぎる。色々と突っ込みたいところが満載だけど、まぁいいや。


1. 人間なんて feat. KIKKOman, IQ
2. 冬のいたずら feat. YTR★, KIKKOman
3. Be Myself feat. なのるなもない
4. Believe feat. NORIKIYO
5. Keep On and Go feat.ECD
6. two moon yuigahama skit
7. まだまだYet feat. ICE BHAN
8. Walk Talk feat. Gangsta taka
9. Everydayz feat. ヒデキ ワタナベ(ex C-C-B), KIKKOman
10. Play Back
11. ebina parking song
12. 渡り鳥 feat. 神戸薔薇尻(BALAKETS), YASURI
13. 3字 feat. タイプライター, KIKKOman
14. 大繁盛 feat. K-4, TKC, PONY, ALEN, KIKKOman, Q-ILL, YASURI, SONATINE
15. Closer feat. SEEDA
16. Good Sleep feat. 仙人掌


豪華な客演。
YOU THE ROCKの次になのるなもないとか、ありえない曲順に思わず期待しちゃいますね。


recommuniのサイトで全曲試聴できて、mp3で購入することも可能。
ECDが参加している5曲目だけ取り急ぎ聴いてみたけど、結構良さげな感じ。
なのるなもないより、志人が参加してたら即買いなんだけどな。

このリンクから試聴できます。
http://recommuni.jp/opus/package.php/8331


しかし数年振りにレコミニュを覗いてみたけど、かなりアバンギャルドな方向性に向かっていて、楽しめそうなコンテンツが結構あります。
説明が面倒なので、興味のある方は↓のリンクからどうぞ。押せば分かるさ!!

http://recommuni.jp/feature/

一つだけ言及させて貰うならば「環ROY× 森本雑感(BREAKfAST)」の対談をポッドキャストで配信していることに驚きましたw
この組み合わせは異色で面白いね。でも対談の内容を聞いてみたら、お互いによそよそしく世間話をしているだけで、両者のいいところが全然伝わらずに対談が終了していて残念だった。



話が逸れたので、マイクアキラさんに話を戻します。


ソロアルバムが発売されることを最近知ったばかりなので、これを機会に彼のブログを初めて読んでみました。

マイクアキラさんのブログ
http://micakira.jugem.jp/


今から10年以上前にさんピンCAMP(ECD主催のイベント)で、ECDと一緒に四街道ネイチャーが「銭の花」という曲をやっていて、「働け!イーシーディー、働け!よつかいどうー!メイク 銭・銭・銭」なんていかにもヒップホップ的なリリックでラップをしていた人がマイクアキラさんなんだけど、その頃のイメージとは結び付かないような腰の低い文章を書いていることに驚きました。ヒップホップ=メイクマネーって勝手に脳内変換してただけで、そもそも四街道ネイチャーってそういうグループじゃなかったわ。


淡々と読める内容だったので全ページ読んでしまった。個人的に気になったことは、マイクアキラさんは34才みたいなんだけど、バイトの面接とか受けているみたい。CDが売れないこの時代、音楽だけで食っていくことが相当困難であることは容易に想像できるけど、アーティストにとっては死活問題ですな・・・。
(マイクアキラさん、実は金持っていて、バイトだけで生活できているかもしれませんが。)

話しの流れでTHA BLUE HERBの「アンダーグラウンド VS アマチュア」のリリックを参考にして、アーティストの収入について考えてみることに。


※トラックがオリジナルではないから微妙かも。

CISCO SPの棚,左奥の3段はホームグラウンド,'97クラシックSHOCK-SHINEの乱から
カウンターを絶やさず東南西のアンダーカバーへ,落とせぬ勝負を全部倍勝ちできたんだ
単価1400の70%つまり980と5%こそが基本的な報酬だ
(LYRICS BY BOSS THE MC)


単価1400円のCDが3万枚売れたとすると

980円 x 30000枚 x 1,05(税)=30,870,000(円)


個人のレーベルだから、経費とか税金とか差し引いても相当儲かってますね。
これはシングルの値段だから、単純にアルバムで計算したら倍の金額が入るわけだし・・・。



では、マイクアキラさんを例にして更に細かく著作印税について調べてみますが、楽曲をJASRACに登録しているのか?レーベルのP-VINEとどういった契約を結んでいるのか分かりませんので、一般的な著作印税の計算方法で、税金とかは無視することに。

「ザ・ラップ・アイドル」のCDは2600円(税抜)。


著作権印税(税抜の6%)−JASRAC手数料(著作権印税の7%)
156円 - 11円 =145円

マイクアキラさんと音楽出版社で折半する場合、約145円の半分の約72円が一枚あたりの著作印税。
仮に「ザ・ラップ・アイドル」が1000枚売れたとしましょう。

72円 x 1000枚 = 72,000円

1000枚売って72,000円がマイクアキラさんの口座に。
メイクマネーするのって大変なんだな・・・。


P-VINEがアーティスト印税を支払っているか定かではないけど、アーティスト印税も計算してみます。

CD定価からジャケ代抜いた金額の1〜3%(ここでは1%で計算)
2600円−260円=2340円
2340×0,01=23円

マイクアキラさんのアーティスト印税はCD一枚あたり23円。
1000枚売れて23,000円。


その他、ライブの出演料や物販で多少の利益はあがるだろうけど、音楽だけで生活していくには最低でも10000枚ぐらいCDが売れないと辛いですね。10000枚売れるようなアーティストだったら、メジャーレーベルに所属して毎月固定の給料も貰えるだろうし。
もしくはECDさんのような個人で活動していけるような状況を作っていければ、贅沢はできないだろうけど利益率はいいだろうからなんとかやっていけそうですね。どちらにしても世知辛い時代ってことには変わりはありませんが・・・。


今後、アーティストが音楽で食べていけるようになるには、CDなどのパッケージではなく、配信ビジネスでもない、新たな利益が還元される方法を模索し開拓していかないと、どんなに才能のあるアーティストでも表現活動をしていくことが、困難になってしまう場合があるかもしれません。


ってこと一瞬思ったけど、これってどっかのクソ営利団体が違法コピーを撲滅するために同じようなこと言ってたんで発言撤回しますw




※最後になりますが、あくまでもこれは私が適当に単純計算した数字です。客演しているアーティストやトラックを提供している人にもP-VINEがギャラを支払うだろうから、印税とかまったく貰ってなさそうな気もします。
とりあえず、マイクアキラさんをネタにあれこれと好き勝手な想像してすいません。CD購入するので許してください。




追記
レコミニュをまったりと見ていたら、ECDのページでこの動画が紹介されていました。

マス対コア by ECD & YOU THE ROCK★ in ECD & 植本一子 WEDDING PARTY

うわわわあああああああ。こんな映像あったのか。ちょっとこの映像、感動するんですけど・・・・・。
一緒にやったの何年振りなんだろう。